こんにちは。クワズーです。
上野動物園の西園にある不忍池は多くの水鳥たちが集まる場所。その不忍池に浮かぶ小島のひとつに、オオワシが一羽暮らしています。
西園にある弁天門から入ってしばらく歩くと、左手の池の島に一羽たたずんでいます。
オオワシは、猛禽類の中でも最大級の大きさと力を持ち、銃弾にも負けない生命力を秘めています。今回は、上野動物園にいるオオワシの歴史や特徴、見どころなどを紹介しますね!
オオワシとはどんな鳥?
オオワシは、ユーラシア大陸東部からカムチャッカ半島にかけてのオホーツク海沿岸に分布する猛禽類。
体長は約90センチメートル、翼開長は約2メートルもあります。頭部や尾羽は白色で、胴体や翼は黒褐色です。くちばしや足は黄色で、目も黄色く鋭い眼光を放ちます。
オオワシは肉食性で、主に魚や小型哺乳類(ほにゅうるい)などを捕食しますが、時々他の鳥類や死肉も食べます。
水面から素早く魚をつかみ取ったり、空中から獲物に急降下したりする姿は迫力満点!冬季になると南下して朝鮮半島や北日本などへ飛来します。
繁殖期は春から夏で、高木や岩場などに大きな巣を作ります。一度作った巣は毎年使いますが、毎年少しずつ修理して大きくしていきます。
上野動物園ではどうやって飼育されている?
上野動物園には2023年2月現在、メス1羽のオオワシがいます。現在50歳以上と推定されていて 、人間だとしたら100歳以上!長生きする鳥ですね。
このオオワシは、1985年、新潟県上越市の海岸で傷ついて動けなくなっているところを保護されました。
このオオワシは左の翼が欠損していて今も飛べないのです。
いつも同じ場所にいて、じっと過ごしていることが多いでしょうか。初めてみた時は、放し飼いにしていて、逃げて飛んでいってしまわないの?とすごく気になっていました。
落ち着いておとなしいオオワシさん。口を開けて表情を見せてくれることもありますよ。
でも、人間に対して警戒心が強いのか、時々鋭い眼差してコチラを睨みつけます(多分見てるだけだと思うけど 笑)。
飛べなくても堂々とした迫力は健在!
上野動物園には以前は2羽いたオオワシ
上野動物園では、以前は西園の不忍池の小島でオオワシの雌雄ペアが飼育されていましたが、残念ながら2015年8月にオスは亡くなりました。
年齢は42歳と1か月以上。このオスのオオワシも長生きだったんですね。
このオオワシのオスは1973年2月18日、千葉県の海岸で銃に撃たれて傷を負った状態で発見され、保護されて6月に上野動物園にやってきました今いるメスと同じく、当時から飛ぶことはできませんでした。
亡くなる2年ほど前から、えさを与えても反応が鈍かったり、池に落ちたりすることが増えていたそうで
上野動物園のオオワシは何を食べてる?
上野動物園ではオオワシにサバやアジ、馬肉・鶏肉などを与えているようです。
ちょっぴり優雅な暮らしぶり?
でも、不忍池に暮らしているとカワウやカラスが餌を盗んでいくので、それを見越して多めに与えなくてはならないとのこと。
絶滅の危機に瀕するオオワシ
不忍池のオオワシは、上野動物園の中でも貴重な存在です。
野生ではオオワシは絶滅の危機に瀕していますし、長い年月を経て生き残ってきたオオワシであることを思うと、感慨深いものがあります。
また自然に近い環境で放し飼いで暮らす姿は、ちょっぴり野生のオオワシを見ているような気分にさせてくれます。
上野動物園に来た際には、ぜひ不忍池のオオワシを見てみてくださいネ。