上野動物園の西園にある両生爬虫類館には大きなガラパゴスゾウガメがいます。両生爬虫類館を奥へ進んで右に曲がると突き当たりにいます。
ガラパゴスゾウガメの太郎くんはなんと推定94歳!亀は万年生きると言われるほど縁起の良い生き物ですが、太郎くんはご長寿さんですね。
ガラパゴスゾウガメは、ガラパゴス諸島に住む世界最大のリクガメです。
乾燥対策のお手入れについて
ガラパゴスゾウガメの太郎くんは、冬の乾燥対策として、オリーブオイルを足や首に塗ってもらっているんです。まるでエステサロンのオイルケアみたい(笑)
ときどき、足や首のところどころが色が違って見えるのは、オイルを塗っているせいです。大切に飼育されていて私も嬉しくなります。
実際にオイルケアをしてもらっているところを見ることができるみたいです。タイミングが合えばぜひみてみたいですね。
ところで、ガラパゴスゾウガメの太郎くんは、なぜオイルを塗ってもらうほどそんなに乾燥肌?なのでしょうか。
ガラパゴス諸島でも、草が生えている湿潤な地域で暮らすドーム型の甲羅を持つ太郎くんは、乾燥弱いタイプなのだそうです。
日本の冬はとても乾燥するのでオイルでケアしてもらっているということです。
同じガラパゴス諸島には乾燥した地域もあります。この地域に暮らすガラパゴスゾウガメは、首を伸ばしてサボテンなどを食べる甲羅が持ち上がった鞍型の甲羅をっていて、乾燥に強いのだそうです。
ガラパゴス諸島はどこにある?
ガラパゴス諸島は、東太平洋の赤道直下にあるエクアドル領の諸島。大小様々な島からなり、総面積は約8000平方キロメートルあります。
気候は、北から暖かいパナマ海流と南から冷たいペルー海流(フンボルト海流)がぶつかることで影響を受けて、地域によって異なります。
- 西部の島々は冷たい海流の影響を受けて湿度が高い
- 東部の島々は暖かい海流の影響を受けて乾燥している
- 標高が高い島々では霧や霧雨が多い
例えば、サンタクルス島では、海岸部では年間平均気温が約25℃で乾燥しています。
諸島でもっとも大きい島のイサベラ島では、西部では年間平均気温が約22℃で湿度は高め、東部では年間平均気温が約27℃で乾燥しているそうです。
ガラパゴスゾウガメの寿命はどれくらい?
気になるのはやはりガラパゴスゾウガメ寿命ですよね。具体的にガラパゴスゾウガメはどれくらい長生きするのでしょうか?
実は、これは簡単に答えられる問題ではありません。なぜなら、野生下では正確な年齢を測定することが難しく、飼育下でも記録が不完全だったり、個体差が大きかったりするからです。
ただ、現在までに得られた情報から推測すると、以下のような結果になっています。
- 野生下であっても平均で100年以上
- 飼育下で生きた最長記録は152歳
- 不確実ではあるものの推定170〜175歳だった個体も存在
つまり、人間よりもはるかに長く生きることが可能な動物だということです。
ガラパゴスゾウガメの長寿の秘訣は何?
こんなに驚異的な寿命を持つ理由について知りたくなりますよね。
これもまた明確な答えがあるわけではありませんが、以下のような要因が関係している可能性が高いみたいです。
- 低温・乾燥・飢餓・塩分ストレスに耐えられる強靭な体
- 病原菌や捕食者から逃れやすい島々で暮らす安全な環境
- 老化防止効果を持つ特殊な遺伝子やタンパク質
太郎くんもずっと長く生きてくれるといいですね。